elude丸

日々の思い描くことをツラツラと綴るブログ

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書店業界を活性化。難しい現状があるのも事実

      2017/04/23


街の本屋という売り場を無くす書店業界は今後どうなっていくのか?

「本の虫」というには痴がましいが、本が好きなのは事実としてあります。
本が好きだというと、たいていの場合、「小説」を例に上げられることが多く。
「どんな作家さんが好きなの?」「恋愛物?推理物?」という聞かれ方をするが
私が好きなのは専門書などの分野になります。
専門書は新しい事実を示してくれることが多く、新しい価値観を構築することができます。

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さて、そんな本屋について、興味深い記事を読ませて頂いた。

【出版不況】書店業界を救う手立てはないのだろうか (酒井威津善 ビジネスモデルアナリスト)

街の本屋が続々と倒産している事実を受けながらも
どのようなアプローチで結果を残すのか
生き残りを実現するためには、どんな手段が残されているのかを考察されています。

私自身、前職は書店の一員であったこともあり
出版業界の現状に関して、気になるところではあります。

元記事内でも、似たような業態を元に考察を広げて模索をされているので
興味や感心があるかたは一度読んでみては如何だろうか。
どれをとっても、なかなか厳しい現状が待っているのは間違いない。

そもそも論として、出版業界の大本営とも言える「出版社」自身が
書店による店頭販売に関して執着する意味を見出せていない。と考えられるからです。
(あくまで個人的邪推でありますが)

書店に並べる紙媒体の製造にはコストが掛かります。
その上、売れ残りだったりすると廃棄も考えなければならないわけです。
対して、電子書籍と呼ばれるダウンロード販売で売る場合には
売れ残りの心配は必要ありません、廃棄も必要ありません。

電子データを作るのに、各会社ごとにフォーマットが異なるそうなので
その点は編集した改変したりするコストは掛かりそうです。
ですが、紙媒体に付きまとう運送などの費用など諸々を込めてくらべてしまうと
店頭販売に関して、出版社からみた魅力というのは感じにくいと言わざるを得ません。

ですが、紙媒体をこれまで販売してきた書店からすれば「何事だと!」
憤慨したい気持ち、憤怒したい憤りはわかります。

憤りで終わっていては行けない。その先、どうするかを考えなければ

そんな街の書店で、最近面白い試みが広がっているそうだ。
それは書店なのに、本の在庫をおかない。というスタイルの販売方法です。

どんな書店なのか紹介すると
町の雑居ビルの一室を借り受けて店舗としており
本屋なのに、本棚に並んだ書籍というのは置かれていません。
そこにあるのは書店の主人が気に入った書籍だけを並べておくための棚がある程度なのです。

これまでの本屋という概念で入ってきたユーザーは
棚が並んでいない本屋にまずは驚くことでしょう。
ですが、置かれている本はいずれも店主が自分で気に入った部分があるのです。
つまり、その気に入った部分に関して有り余る思いがあり
それがポップとして本の側に添えられているのです。

整然と本棚に並んでいる本から自分で好きな本を探すのも書店の楽しみです。
ですが、この書店というのは本に迷い、新しい出会いを求めている人にとって
店主がオススメするポイントをポップから読み解き、自分に合いそうという期待を持って
購入できる楽しみがある書店づくりがされているのです。

当然、店主も本が好きだからこそこのような販売方法を行えます。
つまり、ユーザーからの質問であったり、対話も一つの接客サービスなのです。
ユーザーのこれまでの読んだ本を聞いたり、興味を持っている内容を確認して
オススメの一冊を紹介したり、新しい発見として別のジャンルをオススメしたり。
そういう、ユーザー第一主義にたった書店作り、というのもありなのではないでしょうか?

この書店の場合、大きな在庫を必要としないため、店舗も大きな所は必要ありません。
また、先程も紹介したようにユーザーとの語らいも接客サービスの一つなので
客がつきつぎと来店するビルの1階のような一等地は必要ありません。
月間や隔週でも良いので、商品の品揃えを変更することで
一度来てくれたユーザーを改めて呼び起こし、リピーターにすることも期待できます。

一番の難点と言えば、ユーザーと店主の関係が近しいことです。
そのため、ユーザーの趣味と、店主の趣味が合致しないと
良顧客となることも難しく、売上へと繋がることも少ないといえます。
趣味が合わなければ、どれだけ良書を勧めたからといって琴線に触れることが皆無となり得るためです。
一見さんである「ファーストインプレッション」で、このコンセプトに気付いてもらえないと
再来訪してもらう難しさが付きまといます。

となると、店主の書籍に関する知識が恐ろしく深くないと難しい。
つねに本を読むと呼ばれる「本の虫」であり
店主としてユーザーへと売り込みも行うため、それなりに話術も必要とするでしょう。
これらを兼ね備える人材でなければ、なかなか難しいと言えるかもしれません。

店内の本の入れ替えなどは季節感を出したり、その時期に旬なものを交えるなどし
来訪してもらうためにも、ネット環境のつながりは重要。
サイト運営だけでなく、SNSなどでユーザーとのつながりを大事にし
ユーザーのイベント事があるなら場所の提供とともにコラボなども画策するべきだといえます。

とは言え、今の本屋という概念にこだわることなく
新しい形での販売形態も今後、さらに模索していく必要があるのは確かだろうと推察しています。
そういう意味でも、今回紹介したようなスタイルは一つの方向性であり、面白い試みではないかと思うのですが。
これで成功するかは、私の知らないところではありますが。

 - ヨモヤマ