elude丸

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PlayStation VITA TVの販売終了。この製品は失敗だったのか、それとも?個人的に推察してみる

      2018/05/18


「PlayStation Vita TV」が出荷終了の一定の役割は果たしたに隠れる理由

「そういえば、そういうのも出てたな~」
という言葉が自然と出たのは私だけだろうか。
皆さんはこのニュースを聴いて、どのような感想を持たれただろうか。

PlayStation Vita TVが2月末に出荷完了。「一定の役割は果たした」

PSVitaのコア部分を活用し、ディスプレイを既存の「テレビ」へと出力するだけで
ゲームやアニメなどを見ることができる。という売り込みでした。
まあ、コア部分をそのまま流用するわけで、うまく活用してビジネスにしたという意見もあります。
記事では出荷終了と紹介していますが

SCEでは、出荷終了の理由について「Vita TVの役割は、手軽に手にとってテレビでゲームを楽しんでもらえること、ゲームから遠ざかってしまった人に再び触れてもらう機会を作ることだった。現状、PS4が販売好調で、Vitaも日本国内で好調となっており、一定の役割を果たした」と説明している。

日本以外でも海外でPlayStation TVの名称で展開していたが、それらも終了。累計の出荷台数については非公開。

ps_vita_tv

という風に書かれておりますが私個人的な感想では正直、微妙……。だったのではとしか言いようがない。

「PlayStation Vita TV」を発売したソニーの目論見は

ソニーとしての目論見としてはPS4は4万円、PSVITAで2万円ぐらいという価格帯。
そこで一家でゲームを娯楽遊興費として考えた場合
「4万」「2万」というのは大きな出費だと言わざるをえない。
そこで価格帯を抑えて、今はゲームを遊んでいない、でも昔は遊んでいた世代へと訴求できれば。
という思いから「PlayStation Vita TV」が始まったのは推察に難しくない。

結果として白羽の矢を立てたのが、ディスプレイ部分を抜き出しVITAのコア部分をパッケージして
1万円ほどに抑えた「PlayStation Vita TV」だったと言えます。

そんなソニーの目論見が予想通りに行かなかったのは
「PlayStation Vita TV」の客層だと思っていたユーザー層というのは
遊ぶならスマホアプリで十分だった。ということ。

ゲームを遊ぶユーザー層を推察してみると、こうなる

ゲームを遊ぶ客層を考えた場合、保有しているゲーム機の数で把握すると分かりやすいといえます。

例えば、複数の据え置き機を持っている人「ゲーマー」と呼べる人で
PS4やPS3にWiiUなど、当然他のハードも持っている訳です。
つまり、ゲームを購入するハードルが低く、ゲームという遊興費に対して
お金を多く使っていると言える客層。……ええ、該当ユーザーは「私」です。

次に据え置き機は一つ、他には携帯機も持っている人
ゲームが嫌いではなく、趣味として遊ぶが、どっぷりとハマるようなことはない。
ゲーム機も他の使い方をしていることが多く
PS4ならテレビの録画もできるし、アニメや映画の視聴、DVD、BDの再生などの利用もします。
そのため、ゲーム機をゲーム以外の使い方も求めています。

次が据え置き機を持っておらず、携帯機を持っている人
集中してゲームするほどではなく、日々の余暇時間にだけゲームを楽しみたい。
高額な製品を購入することに対してハードルが高く、ゲーム以外のファッションなどにお金を使いたいと考えています。

そして、ゲーム機を一台も持っていない人
これは言うまでもなく、ゲームを楽しむユーザー層ではなく
他の事が優先度として高く、ゲームへとお金を掛けることに敷居が高い。

などのユーザー層に分別することができるかと思います。

つまり、「PlayStation Vita TV」が狙っていたユーザー層というのは
「ゲーム機を一台も持っていない人」「据え置き機を持っておらず、携帯機を持っている人」
という2つのユーザー層へと訴求できればという目論見があったことが伺えます。

使える遊興費を考えるとゲーム以外に使われることがあるため
価格帯を抑えることは重要だったため、コストを抑えるために
ディスプレイ部分を除き、コア部分で勝負したのにもうなずけます。

しかし、その客層にもろかぶりしていたのが「スマホ」だった訳です。

ユーザー層となり得た「ゲーム機を一台も持っていない人」
ゲームを遊んでいない。と言うわけではありません。
時間が空いた余暇時間を使って「スマホ」でゲームを楽しんでいるわけです。

つまり、「PlayStation Vita TV」の競合となったのは「スマホ」であり
「スマホ VS. PlayStation Vita TV」だったと言えます。

「スマホ VS. PlayStation Vita TV」の結果が今回の出来事

そう考えた時、「PlayStation Vita TV」に勝ち目があるのか……。
と考えると、結果は明白だったと言えます。

スマホなら無料アプリの数も多く、様々なゲームをいつでも遊ぶことが出来ます。
さらに場所や時間を選ばずに余暇時間があれば楽しむことができるわけです。
スマホは通信機器でもあり、連絡を取るために必要なために肌身離さず持ち歩きます。
そして、スマホ以外に別の物を必要としません。

対して、「PlayStation Vita TV」はディスプレイを排除してしまったためテレビに接続しなければならず。
場所はテレビがある場所に限定されます。
その上、入力デバイスでもあるコントローラを買い求める必要もなり手軽さとは程遠くなっています。

また、最近の若年層ではテレビ自体を持っていない。という調査結果もでています。

これらを検討した結果、ディスプレイを廃した「PlayStation Vita TV」という
選択肢自体が根本的に間違っていたと言わざるを得ないのです。

そういう意味では2017年に任天堂から販売された「Nintendo Switch」は
テレビを必要としないディスプレイを内部に含む構造を作り上げたことで
テレビがなくても美麗なゲームを楽しめる。
というテレビを持たない若年層に向けた訴求がなされており
秀逸な設計だったと言えるのではないでしょうか。

つまり、ソニーの目論見自体がそもそも誤りであったのではないか?
というのが私の推察になります。(後出しジャンケンではありますがw)

ならソニーは目論見を誤ってしまったのか?いやそうではない

別にソニーの目論見自体が間違っていたとは言いません。
ユーザー層を広げるために、段階を踏んでファンにするという戦略は必要です。
導入しやすい価格を設定し、その後徐々にファンを増やしていく。
というのは、他でも利用することができる「ファン獲得の手法」です。

しかし、スマホの方が便利性が高く、どうしても同じ客層(パイ)を奪い合うには
少々強敵過ぎたのだと言わざるをえません。

そういう意味では、「PlayStation Vita TV」でいくらかのファンが獲得し
その後、PS4やVITA、PS3などの売れ行きに貢献していた。という内部資料があるのならば
「ある一定の役割を果たした。」といえ記事での発言もあるのかもしれません。

では、どうすれば「ソニー」は「PlayStation Vita TV」をもっと効果的に販売することができたのでしょうか。
何とも難問だと言わざるをえません。

以前は「PSやPS2のゲームアーカイブ専用機」という紹介をさせて頂いておりましたが
今思い返してみると、これも効果的であったとは思えません。
PSやPS2の頃を知っている人には訴求はあるでしょうが
知らない、ゲームを遊ばないユーザーには古臭く映ってしまいます。

個人的には「PlayStation Vita TV」はもしかすると「ソニー」内の
思惑通りに終焉を向かえられたのかもしれない、とそんな風に考えるようになってきました。

つまり、ソニー側もスマホと競合していることを知っていて
これはそれほど長続きする製品ではないと読んでいた。
それなのにある程度は売れてくれたことに対しての労いだったのが
「ある一定の役割を果たした。」なのかもしれません。

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