elude丸

日々の思い描くことをツラツラと綴るブログ

*

「シン・ゴジラ」で広がっている「製作委員会方式だから」という考え方には私も反対

      2017/01/18


シン・ゴジラから広がった「製作委員会方式だから」説には私も反対

シン・ゴジラ」がなかなかに高評価を受けており
興行収益もなかなかの結果を残し53億円にも登るそうだ。

私個人は残念ながら、そこまで「ゴジラ」に関して思い入れもなく。
…確か見たことがあるのは「ゴジラVSビオランテ」ぐらいだったかな?

という具合に覚えてないこともあり、ゴジラに関しての興味関心も薄い。
結果として「シン・ゴジラ」も見に行く予定もないので今回取り上げるのは
映画の中身に関して、あーだこーだと言いたい分けではない。
今回取り上げるのは個人的に大変勉強させて頂いている境さんが
興味深い記事を書かれているので、それを紹介したいと思う。

『#シン・ゴジラ』をネタに製作委員会方式の良し悪しを問うのは不毛だ

Yahooにて掲載されている境さんの記事なのだが
どうも「シン・ゴジラ」がここまで面白く、評価の高い作品になったのは
「東宝単独出資だから」という風潮があるそうで
そのカウンター記事として「製作委員会方式だから」「単独出資だから」という問題とは異なる。
ということを紹介されている記事となっている。

コンテンツ制作の現場にいない私には、こういった内部の話を聞けるのは興味深く
実際、「製作委員会方式」「単独出資方式」を判りやすく取り上げられており
中立の立場にてそれぞれが抱えている問題についても掲載されている。

water-monitor

製作委員会方式と単独出資方式の違いと考え方

ここからはそんな外部の人間ながら、私も個人的推察を述べさせて頂く。
そもそも、製作委員会方式というのはコンテンツ制作する場合に
「こういう企画案で、こんな物を作りけど。一緒に出資して儲けを共有しない?」
という時に取られる手あげ方式で資金を持ち寄って制作する。というもの。

そのため、基本的にはある程度の「予算額」は事前に決まっているのだろう。
増額もできないわけではないが、出資額を増やすことによって儲けに対する配分率も変わってくる。
そういう意味では参画した企業全体に増資に対する調整を必要とするため難しくもある。
今現在は事前にそういう要項もまとめられて、契約によってガチガチにはなっているだろうが……。

対して単独出資方式では、制作を担う企業一社。もしくは
スポンサーとして付いている企業一社で制作費を捻出する。実際、昔のアニメでは多かった。
有名なのが「世界名作劇場」で提供していたのは「ハウス食品」であった。

「シン・ゴジラ」が製作委員会方式だから、という理由になるのもわからなくない

ある意味で、今回の記事の元となった「製作委員会方式だから」
という部分に帰結させた理由も個人的に理解できない訳ではない。
しかし、境さんが言うように「出資方式によって」どうこうするようなことは起こりえないと私も思う。

というのも、製作委員会方式で問題になりやすいのは「アニメ」などの
シリーズ展開する場合であり、映画ではどちらの方式だろうと問題になるときは問題になる。

どうして「アニメ」などのコンテンツでは問題になりやすりのか。
それはアニメが制作されるまえに予算の上限が決められることだろう。

というのもアニメ制作では問題になってくるのがコンテンツ品質の維持にある。
例えばアニメ制作会社がA社・B社・C社があったとして
制作能力はA社が高く、B社は普通、C社は低い。
だが制作予算はA社は高額、B社は平均、C社は低額だったとして。

平均的に仕上げたい場合にはB社ばかりに仕事を回せば当然コンテンツ品質は安定する。
が、社内の労働力という部分にも問題があり継続的に仕事依頼を出すのは難しい。
結果として、複数業者に仕事を回さなければならない。状況になってくる。
そんな時に問題になるのが「予算上限がすでに決まっている事」
特に製作委員会方式では先に紹介したように、予算の増額に関して敷居が高いと言える。
となると、選択肢として残るのはC社を利用し低額でも仕事をできるところにお願いし
品質に関しては目を瞑る、という調整をしなければならない。

結果として予算に十分な余剰がない場合、それでも話を展開しなければならず
なるべくコストを抑えて話を乗り切るために様々な削減方法が試みられる。
カット割りを少なくしたり、風景を多様し激しい動きのない展開にしたり
様々な方法を使ってコスト削減を行うところもでてくる。
で、一番最悪なコスト削減を行ったケースが「作画崩壊」という形で
視聴者へと転換されることがあり、結果として「製作委員会方式だから」という
ものに紐付いているのでは。と私なりに考えている。
作画崩壊と言えば「キャベツ」は凄すぎる。一度「作画崩壊 キャベツ」で検索してみることをオススメする。

なので、境さんが言うように「イニシアチブ」という問題はまあ起こらないだろう。
というのは個人的にも頷けるところ。で、起こりやすい問題というのが「予算」だと見ている。

「予算問題」は両方で起こるし予算問題を上手く使ったコンテンツがある

しかし、「予算」問題に関して言えば「単独出資方式」でも起こりえる問題。
境さんがまとめるように「製作委員会方式だから」というのは
映画の場合には関係ないように思えてくる。

個人的に好きな「秘密結社 鷹の爪」というFlashアニメがある。
カエル商会という島根をこよなく愛する方が作られているのだが
この作品の映画「秘密結社 鷹の爪 The Movie~総裁は二度死ぬ~」では右側に
「バジェットゲージ」という機能が付けられている。

どういうものかというと映画制作における全体予算を明示したメーターで
そのメーターを使ってギャグにしお笑い要素として利用する。というもの。
予算を大量に使うようなCGを多用した時には一気に予算を使い。
予算が少なくなればコストを抑えるためにキャラクターも簡素なものになる。
なので予算を確保するために広告を掲載するなんてこともw
という効果を使って「予算枠」を使った風刺を効かせている。

……まあ、Flashアニメなのだから。キャラクター画は使い回し
わざわざ新しく描く方がコストを掛けている、とは思うのだがw

話を戻して境さんの記事だが
個人的読んで欲しいのは「市場が狭いのがそもそもの問題」という項目。
コンテンツ制作という現場が陥っている問題について
わかりやすくグラフを持って解説されており、興味深く読める。

個人的な意見ではあるがコンテンツ制作の現場に
もっと「クラウドファンディング」を持ち込めないか。と思っている。
確かに企業からの出資という形で資金を集める「製作委員会方式」も良いが
このご時世、当たるか当たらないか分からないコンテツに関して
出資を集めるのにも労力がいるのではないだろうか。

その結果、増えているのが、漫画が小説などの原作アリコンテンツの多さ
理由は言うまでもなく、発行部数からくる固定ファンという指数の利用しやすさ。
発行部数は目に見える数値としてあり、企画会議に出しやすく承諾の得やすさにもつながっている。
で、制作陣が自分らしさを出したくなって「原作レイプ」という造語ができるような
状況に陥り「製作委員会方式」に関しての嫌悪感へと帰結しているように思えてならない。

そういう意味ではオリジナルコンテンツでも興味深い映画であったり
面白いと思えるような企画をクラウドファンディングで見つけ出資する。
という個人活動が活発化することでより良い作品が世に広まらないか?と考えているのだが……。
元々アニメにあった「OVA」という方式はこれに近く。
アニメ雑誌などから出資を集めてアニメ化していた訳だ。
限定回帰とは言わないが、個人のファンを活用する形で資金集めはできないものだろうか。

 - ヨモヤマ, 映画