elude丸

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書籍「仕掛学」仕掛を紹介するだけで、仕掛の作り方までは踏み込んでいない

      2017/05/19


書籍:「仕掛学:人を動かすアイデアのつくり方」の感想を綴ってみたいと思います

先日、こんな記事を書いて書籍を紹介した
が、自分が買っていない状況で、記事を読んだだけの紹介だったこともあり
しっかりと購入して読ませて頂こうと考えて、先日購入させて頂きました。

book_sikakegaku

ということで、松村真宏さんが書かれた「仕掛学:人を動かすアイデアのつくり方」
感想、レビューをさせて頂きたいと思います。

仕掛けについて学問として取り組みを紹介する書籍

まず始めに、書籍内でも語られているのですが
学術としての「仕掛学」というものは、著者がまとめるまで
実際には存在していなかったそうです。

つまり学問として、仕掛けの体系化できていなかったことに踏み込むと共に
新しい学問としてまとめるために、著者でもある「松村」さんは尽力をされてこられました。
そう言った過程において、どのような考え方を持つようになり
どのようにして仕掛けを学問として捉えることができるようになったのか。
町中に溢れている仕掛けをジャンル分け、体系化することについて書かれています。

まあ、個人的にはこういう「仕掛け」に関して大変興味があります。
というのも、自分が従事しているSEOSEMというのは広い括りで考えた時
「宣伝活動」の一環である訳です。
ということは、仕掛学を学ぶことでユーザーへと興味関心を持ってもらう手助けであったりヒントを得られるかもしれない。という思いがあって、読ませて頂くことを決めた訳です。

のですが、あとがきでも著者が説明されているのですが
この書籍としての意味合いは「仕掛学」についての紹介するという位置づけになっています。

「へぇ~、面白い仕掛けがあるもんだ。こんなのもあるんだ」

という仕掛けについて知ってもらうための書籍。つまり、入り口としての書籍であると言えます。

私が書籍として望んでいたのは、仕掛けの結果についてのレポート。
仕掛けをしたことによる綿密なデータや調査報告、ユーザーの使用感の感想。
仕掛けへと変更したことでどのように変化したのか。
仕掛けを考えた人のインタビューなどなど。
私が求めて望んでいたのは、もっと実践的で実利を得られそうな要素だったのです。
ですが、書籍内ではそこまで踏み込んでおらず、読ませて頂いた限りでは残念な一冊となっています。

世界各地にあるさまざまな仕掛けを知ることができる書籍

まあ、私もある程度立ち読みにて判断するべきだったのですが……。
とはいえ、読んでいて楽しめる部分もあります。
それは世界各国で行われているさまざまな「仕掛け」に関して紹介しているのです。
各地で取り組まれている仕掛けについて、どのようなものがあるのか紹介し
解説を交えて紹介されています。
他にも参考にできる部分として学問として重要な体系分けです。

仕掛けのジャンルを分類化し、どのような仕掛けがあるのかを
長年培ってきた事例を元に体系分けされています。

どういう感情によって仕掛けとなり、ユーザーを行動させることができるのか。
どんな方法があって、どういう形ならより興味を持ってもらえて
持続的に利用を促すことができるのか。などを体系別に紹介しています。

とはいえやはり私個人としては
もっと仕掛けに関しての事例が読みたかったと言わずにはいれません。

仕掛け、というのはある意味で宣伝広告活動の一環に含むことができます。
より効果的にユーザーへと紹介するとともに手にとってもらい、その素晴らしさに興味を持ってもらう。
そういう仕掛けに関する様々な事例がもう少し読めれば私の好きな
マーケティングなどにも活かすことができたのですが……。

例えば書籍内には文化的な部分も一因があると紹介されています。
それがゴミを捨てられないように「小さな鳥居」を道端に置くこと。
鳥居が神聖なものであるという、日本人の独自の文化的側面を使った仕掛けを紹介した内容です。

では、これに似た海外の事例。というのがあるのかどうか。
日本と海外で同じ仕掛けを使った時の実証など。
仕掛けは国境を超えるのか、それとも地域格差や文化的側面によってデータはどう替わるのか。などなど
そういう専門的な情報も欲しかった。というのが、個人的な感想です。

とはいえ、まだまだ学問として始まったばかり。
あとがきでも書かれていますが、これまで学問化されていなかった。
だれもこういう分野を確立してこなかったのだから、まだまだ発展する可能性がある。
そういう意味では今後の活動と学問の発展に期待をしたいところです。

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