elude丸

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映画「インフェルノ」脱皮を図った新しい展開も楽しめた作品

      2017/04/03


シリーズを重ねたからこそできる裏切りのどんでん返し

「ダ・ヴィンチ・コード」から始まり「天使と悪魔」
そして、最新作へと繋がる絵画や美術品に隠された暗号を読み取る
ラングドン教授が巻き込まれる事件の最新作が来た。

inferno_movie

今回はそんな最新作の「インフェルノ」を見てきたので、感想などを書かせて頂きたいと思う。
もちろん、ネタバレに注意して書かせていただく予定をしており
ネタバレを含む内容がある場合には、先に事前注意をさせていただくので
閲覧するときには十分気をつけて行って頂きたいと思う。

しかし、今作はこれまでとは少々異なる。ダ・ヴィンチ・コードや天使と悪魔では
美術品や絵画などについて詳しい解説や考え方などについての紹介が
少なからず挿入されていたのだが、今作は少なかったように思える。
いや、少なくないが物語の展開が忙しすぎて頭の中に残っていない、だけなのかもしれない。

というのも、物語の展開はラングドン教授が追われる形で展開していく。
その為、スピーディーに物語がドンドン進んでいくことから
じっくりと腰を据えて美術品などについての解説等をしている時間的余裕がない。
その後も大きなどんでん返しが待っており、これまでにない息もつかせない展開を楽しむことができる。

正直な話、一度見ただけでこの映画のすべてを理解することは難しい。
という風に見終わった後の感想としてある。というのも、劇中で思いもしないネタバラシがあり
それを知るのと、知った後で楽しみのとでも大きな違いがあり
知った上で見返せばさらに奥深くこの映画を楽しむことができるだろう。

そういう意味で、一度だけではなく。何度か見てあの時の言動などを見返したい。と思える。
なぜなら物語の展開において、様々な伏線が引かれるが、明確に回収されたものもあれば
回収されたのか不明のまま終わってしまうものもある。

とは言え、映画としてのまとまりも良ければ
時間を気にすることなく引き込んでいく物語展開にはスピード感もあり
正直、一気に楽しむことができた。オススメできる映画と言えるだろう。
以前のように絵画や美術品などの解説等も少ないことからもお手軽に楽しめる。とも言えるかも。

シリーズ三作目だからこそのこの裏切りだったのだろうが…

ここからは少々ネタバレする。ので、十分理解した上で読み進めて欲しい。

ダ・ヴィンチ・コードから数えてシリーズとしては三作目
ということもあったのだろう。今回はこれまでにない展開が随所に見られる。
先にも紹介したように「絵画や美術品の解説や時代背景の考察が短い」という部分がある。

そんな中で次のようなニュースが出ている。
どうした…?「ダ・ヴィンチ・コード」新作、まさかのがっくり興収【全米ボックスオフィス考】
どうしてそうなったのかも、なんとなく理解することができる。

物語の展開上、紹介したように解説や説明は端折るのは仕方ないことと言える。
悠長に解説しているぐらいなら逃げろ。と思ってしまうからだ。
だが、視聴者が求めているのはダヴィンチコードのように
これまでにない美術品の面白い解釈であったり、時代考察だったりする部分もあるのではないだろうか。
そういう意味では、今作は少々弱い。と言わざるを得ない。

実際、出て来るダンテの「地獄篇」に関しても本物ではない。

そんななかで、興行収入的に問題になっているのは、物語の展開ではないだろうかと推察する。
というのも、面白い作品であり、時間配分であったり、爽快感であったり
次々と展開していく流れなど本当に面白い。……のだが、いかんせん展開のどんでん返しが派手すぎて
そこに触れずに感想するのは難しい。

そして、同時にそこに触れてしまうとまだ見ていない人に
ある種の色眼鏡を与えてしまうこともあり、純粋に楽しんでもらうことができない。

そういう意味で、見た後に、見た人とアーダーコーダと話し合うには向いているが
どこが面白いの?と問われた時に、具体的な紹介し辛い映画。と言わざるを得ない。

それが結果としてクチコミが広がり辛い様相を見せた結果、興行収入に広がらなかったのかもしれない。
他にもマンネリ化を避けるために絵画などの解説部分を短くしたりと
脱皮に向けたいろいろな試行錯誤が垣間見えたことが
シリーズファンの人にはマイナス要素として響いたのかもしれない。

まあ、それとは異なり、規模が縮小した。という感じも拭えなくはない。
というのも、ダ・ヴィンチ・コードは騎士修道会と「キリスト教」
天使と悪魔は「法王選抜のコンクラーベ」などの歴史的な重みがあるものに対してで
そこにまつわる様々な歴史的美術品などについての考察などが含まれていた。

が、今作は「ダンテ」という美術家を拠り所としているが
他に歴史的な重みに関するものがない。
そういう意味ではラングドン教授が喧嘩を売る相手が縮小してしまった感じは否めない。

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