elude丸

日々の思い描くことをツラツラと綴るブログ

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ネット同時配信に民放連が前向きに、だがキー局だけが得するではない

   


ネット同時配信が来るそうだがキー局だけが得するわけじゃない

地上波のテレビ番組を同時にネット配信する。
という話題が持ち上がっている。そんなニュースを取り上げたのがこちら。

ネット同時配信、民放連が前向き NHK会長は「独自料金」:朝日新聞デジタル

以前にもこちらのサイトで紹介させて頂いた「TVer
これは地上放送にて放送された番組プログラムを期間限定で追いかけ
視聴することができるものだが好調であり、結構な手応えを感じたのだろう。
そういう意味でも、ネット同時配信へと前向き、という判断を取り始めた。

まあ、なんとも日本的で分かりやすい行動原理である。
まずは試しで調査しつつ、その結果を踏めて本格化。
失敗しないためのやり方ではあるが、今回のネット同時配信において
失敗するデメリットはそこまであったのだろうか。と思えてならない。

そんな取り上げた記事の中で気になる一文があるので引用させていただく。

地方局は東京のキー局と同じ番組が多く、キー局の番組が全国で同時配信されれば視聴者を失い、経営難に陥りかねない。

どういう意味だろうか。と感じる人もいるだろう。
だが、実は地方局とキー局などでは取り扱っているテレビ番組に違いがある。
東京や大阪にしか住んでいない、地方にでかけたことがない。
という場合には知らなくて仕方もないのだが、地方局には地方局で制作している番組があり
地方に根ざした番組構成がされており、番組表も地方地方によって異なっている。

そして、キー局で制作された番組だけを放送するのではなく。
別の地方で制作された番組などを買い付けることで放送枠を埋めて
地方独自の番組表は作られている

その結果、キー局と地方との放送枠にズレが生じている状況となり
ネットでの同時配信が始まった場合には、地方局で番組を視聴してもらえない。
というマイナス要素が拡大するために配慮をしていた。というのだ。

田舎の世界を一望する望遠鏡

地方局から視聴者が離れるから配慮だけだろうか?その逆は起こり得ないのか?

そもそも、今回踏込んだ判断をしたのも「Tver」などの開設によって
実はネット上の広告収入が悪くない。と判断できたからではないだろうか?
そこに地方をいたわる気持ちなど当初からあったのだろうか?

しかし、本当に地方で視聴しているユーザーだけが離れるのだろうか?
キー局から地方局へ。という構図しか考えていないが
ネット配信を行えるのはキー局だけとは限らない地方局から直接ユーザーへ
という利点を得られる機会が増えたことを考えなければならない。

これまで地方局が制作してきた番組というのは
その地方局でカバーする世帯にしか配信することができなかった。
(中には他の地方で買われ配信されるコンテンツというのもあるが)
つまり、地域を離れて東京や大阪などに移り住んだ時、番組を見るすべはほぼなくなる。

が、ネット同時配信を行うことで地方局が制作していた番組も
東京や大阪などで視聴できる可能性が得られると言える。

これは地方局から東京や大阪にいるユーザーへの逆輸出も可能を意味し
コンテンツ・番組としての面白さを十分に提供することができれば
キー局に頼らない新しい活路も開ける可能性を秘めている。

地方局から直接全国へのユーザーへと番組を届けるネット配信

……キー局に頼らない、というと現状では夢物語すぎるかもしれない。
それでも地方局制作のテレビ番組でもローカルでカオスな面白さを発揮している
番組というのは少なくない。

特に大阪はそういう部分が強い。
深夜帯には大阪の濃いローカル感を発揮した番組等も制作されキー局にはない面白さがある。

特に最近のキー局制作の番組に思うことは「食べ物ロケの飽和感」
食べ物ロケというのは、飲食店などにて料理を紹介しレポートする。
食べ物は人を惹きつけると呼ばれ、視聴率を期待できる。
その結果としてキー局では「食べ物ロケ」する企画が大いに制作されている。
何か企画に困れば食べ物ロケをしている。という感じが個人的には否めない。
少し前まで放送していた「いきなり!黄金伝説」など
晩年は「食べ物ロケ」or「離島」しか放送されてなかったように思う。

そんな食べ物ロケを多く取り上げると問題になるのが紹介する飲食店である。
言うまでもなくキー局は東京にあり、紹介する店舗も「東京都」がメインになる。
だが、視聴している人は東京だけとは限らないのだ。

とは言え、その企画意図を否定するつもりはない。
なぜなら私はただの視聴者の1人であり、統計学的に見たときには瑣末な問題でしかない。

だが、ネット同時配信が進んだ場合、食べ物ロケ番組がそのままの視聴率を維持できるか?
というと、果たしてどうだろうか。

というのも、先に紹介したように「東京在住」でなければ
多くの場合が東京の飲食店を紹介されたところで行く機会もないく情報の価値としては低い。
結果、その放送されている時間帯は別のコンテンツを視聴する可能性が広がり
ネット同時配信が行われるようになると、今以上に多くのコンテンツへと触れる機会が増える。
となると、地方で視聴している人の中から、他のコンテンツへと流れる人も増えるのではないだろうか。

まるで、ネット同時配信が地方局だけが不幸を被るかのような捉え方をされているが
「飼い犬に手を噛まれるなよ」と言いたくなる。
そして、この機会に是非とも地方局は番組制作にしっかりと取り組んでみてはどうだろうか?

ひとつ面白いのを紹介したい。
テレビ西日本が制作し放送していた「めんたいぴりり」というテレビドラマがある。

今現在、Netflixにて配信がされており日本全国から見ることもできる。
ネット同時配信というわけではないが地方制作のコンテンツがNetflixなどの
ネット配信にて提供できる時代になってきている。
地方テレビ局だから、という言い訳で指を咥えている時代ではなくなってきているように思える。

 - ヨモヤマ