elude丸

日々の思い描くことをツラツラと綴るブログ

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テレビ業界が「視聴率」というABテストを繰り返してきた結果がテレビ離れを加速させた

      2017/06/13


テレビ業界が「視聴率」というABテストを繰り返してきた結果

みなさんは、「ABテスト」という手法を知っていますか?
「ABテスト」というのは2つのパターンの違う表示を「A」と「B」という形で
ユーザーに見せて、効果が高かったパターンを採用する。という評価手法の一つです。

WEB広告上でよく使われるもので
「広告A」「広告B」を平均的にWEB広告として配信を続け
結果としてユーザーが多く認知し、サイトへと流入しコンバージョンをしてくれた広告を
「優秀な広告」「ユーザーに評価された広告」として、その後、利用を継続。
次の段階で新しい「ABテスト」を実施してより良い広告に昇華させて行く。
まさに「正のスパイラル」(好循環)を創りだすことが狙いなのです。

これはある意味で「PDCA」を回すために必要な手法であり
WEB広告で使われる言葉ではありますが、ビジネス用語としても利用されてもいます。

まあ、2つの道を示して、より効果の高いゴールに近い道を進み続ければ
やがてはゴールへとたどり着く。という考え方に則っている訳で
勘や感情、その日の気分などで判断されるよりも、もっと現実的な効果を期待することができる訳です。

しかし、そんな

ABテストの使い方を誤ってしまっているのでは?

という業界があります。そう、大きな業界です。
いや、大きな業界だからこそ、これまでの手法が正しかったからこそ
新しい手法に代えたり、今までの対応を否定することが難しいのでしょう。

それが「テレビ業界」です。

「テレビ業界」が勘違いしてきた「AB広告」の忘れがちな部分

テレビ業界がどのような間違いを冒して来たのか。
それは「視聴率」を見るあまり、視聴率を取れる番組作りを継続してきた結果
切り捨てたマイノリティがテレビ離れを加速させてしまっている。ということです。

どういうことか詳しく説明して行きたいと思います。

そもそもWEB広告の「ABテスト」というのは
「A」という広告と「B」という広告を表示させて
より効果の高い方を取捨選択するものになります。

つまり、「100:0」になるわけではありません。
「A」と「B」の結果が「42:58」のように僅差によって勝敗を分かつ場合が少なくありません。

この時、選択されるのは「B」という広告になりますが
その時気にとどめて置かなければならないのは
「A」という広告に惹かれた「42」という数字です。
「A」という広告に惹かれた人が、そこでコンバージョンした場合には
どういう人がコンバージョンしたのか、どんな人に効果を得られたのか。
詳細に分析を行わなければなりません。

では、それを踏まえてテレビ業界へと話を戻したいと思います。
テレビ業界の指標と言えば「視聴率」です。
数字が高いほどユーザーが視聴してくれている占有率が高いことを意味し
多くのユーザーへと視聴してもらったことを意味しています。

確かに多くの視聴率を集めたコンテンツが
結果として多くの賞賛を集めることは間違いありません。
ですが、本当にその視聴率というのは正しい判定条件なのでしょうか。

視聴率を追いかけるあまり、先に紹介したABテストと同じように
視聴しなかったユーザーを切り捨てるようなことになっていないでしょうか?

テレビ業界が視聴率を追いかけるあまり視聴者を切り捨てる現実

視聴率を気にするあまり、視聴者を切り捨てる現実とは?

例えばテレビを視聴する層を考えてみたいと思います。

  • テレビばかりを見ている「ヘビーユーザー層」
  • 時たま、時間がある時につける「ライトユーザー層」
  • テレビはあるが見たい番組がない「フライユーザー層」
  • そもそもテレビ自体を持っていない「ブランクユーザー層」

という4つの層があると課程します。
それぞれの層によってテレビ番組へと触れる機会は大きく異なります。
ヘビーユーザー層ならば、日がな一日テレビを見ている可能性があり
「100~80%」ほどになりますし、ブランクユーザー層ならば「0%」は確実です。

となった時、視聴率を左右しているユーザー層とはどこになるでしょうか?
答えを聴くまでもなく「ヘビーユーザー層」です。
結局のところ、視聴率というのは「ヘビーユーザー層」が独占している
支持率でしか無いわけです。

この時、ABテストの問題点が顕になってきます。
テレビ業界は視聴率を追いかけるために、ヘビーユーザー層の中心部を狙える番組作りを優先します。
では、その中心部から外れたヘビーユーザー層はどうなるのでしょうか。

例えば先に紹介した「ABテスト」の結果「42」に分類された
ヘビーユーザー層はどのような行動を取るでしょうか?

次に自分の感性とマッチするテレビ番組が始まるのを待つのか。
他局にて同じような感性の番組を見つけるのか。
これらならばまだ救いがあります。テレビ業界から離脱が始まっていないからです。

ですが、選択肢が「テレビ以外のメディアへと流れてしまう」となった時。
それは、ヘビーユーザー層から「ライトユーザー層」への格下げを意味し
継続的に感性に近い番組ができなければ
やがては「フライユーザー層」へと落ち込む危険性を孕んでいるというわけです。

それが

テレビ業界が視聴率を追いかけるあまり視聴者を切り捨てる現実

だと私は考えているわけです。

ユーザー層をどのように構築し、形成していくのかのプランが必要

結果として、視聴率を信じて視聴率をあげるためのテレビ番組を続けてきたことが
ヘビーユーザー層を選抜をし続けたことになり
ユーザー層を格下げした、テレビユーザー達の切り捨てにして
テレビ番組製作が続いていたのではないか。と考える訳です。

それが結果として、若年層のテレビ離れが加速しているのではないでしょうか。
現在、多くの若者世代でテレビを持っていないという人口が増えており
テレビを面白くないというユーザーが増えてきている訳です。

これらは先に紹介したようにヘビーユーザー層にだけ根ざした
視聴率を追いかけたテレビ番組製作が続いたことで
若年層が面白いと思う番組作りができなかったことで
若年層から「ブランクユーザー層」を創りだしてしまいことを助長し
結果としてテレビ危機が叫ばれているのだと考えるわけです。
つまるところ、視聴率をあまりにも気にしすぎ
視聴率を神様の如く考えてきた上層部の感覚の欠如が招いた
テレビ業界事態が陥った汚点だったと私は考えています。

テレビ業界からの言い訳を考えれば
「視聴率=広告」に引きずられるものであり
視聴率が良くなければ広告収入を得られず番組制作すらできない。
という状況があるのは理解できます。
しかし、あくまで視聴率という調査方法に拘ってきたのはテレビ業界であり
視聴率に欠陥がある状況は分かっていたはずです。
WEB広告などではターゲット層をしっかりと見極める方法を見つけたり
効果的な広告マッチングを導入できるように日々競争が続いています。
対してい、視聴率という調査方法に関して競争が起こっているでしょうか?
体勢の問題が明らかなのに、そこに対してアプローチをしてこなかったツケが
ブランクユーザー層の急増という結果にて払わされているのだと感じて頂きたいと考えずにはいられません。

どうするべきなのか。
視聴率という評価軸を信じない。というのは無理だとは思います。
できることというのはテレビ番組コンセプトをしっかりと作りこむこと。
若者世代を狙うのか、年配世代を狙うのか。
それを踏まえてぶれない製作が重要だと考える訳です。

現状でそれを実現しているのは「AbemaTV」と「テレビ朝日」ではないでしょうか。
若者世代にはネットテレビにて視聴してもらい
これまでの層には地上波にてテレビ番組を視聴してもらう。
同じ地上波で番組作りをするのではなく
よりユーザーを取り込めるプラットフォームにて戦いを挑んでいる訳です。

時代は進み、視聴するユーザーも年齢を重ねる訳です。
今までの作り方では、今までのテレビユーザーにしか訴求できません。
そのことを理解して、新しいことには取り組んでいくべきだと考え
コンテンツ制作も頭でっかちになりすぎず、さまざまなプラットフォームを
模索するべきなのだと私などは考えます。

 - ヨモヤマ