elude丸

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映画「エイリアンコヴェナント」残酷な未来への系譜の始まり

      2017/09/22


「残酷な未来」へと向かうことが分かりながらも緩急を織り交ぜたSFパニックアクション

映画「エイリアンコヴェナント」を視聴しましたので、その感想を。

エイリアンシリーズの始まりを補填する内容で
前作の「プロメテウス」から「エイリアン」へとつなげるための物語で
エイリアンシリーズが始まる前日譚、序章とも言える位置づけの作品となります。

さて、そんな「プロメテウス」と「エイリアンコヴェナント」を補完する動画が
Youtubeに公開されています。映画を視聴するまえに見ておくと良いかも?

そんな前日譚であり序章であることを考えると
「エイリアンを駆逐し、大団円となるわけではない」という未来しかない訳です。
とは言え作品としてある程度の円満感は必要なため
しっかりとそこは実現させ、配慮されているように感じられます。

ストーリーとしては移民船の船員たちは予期しない事故により冷凍睡眠から起こされます。
と、周辺地域から発信される電波を受信し、発信源である惑星を調査することに。
そこで船員たちは謎の黒い霧に感染し、船員の体から謎の生物が飛び出し
パニックを起こす船員達へと襲いかかるのです。

映画がパニックアクションとも言えるジャンルであることを考えると
同時多発的に感染し、そして化物が船員たちを襲う形で展開するため
あちらこちらでパニックする姿が描かれております。
そんなパニックにおいて、中でもやっぱり見応えあるのが
上陸艇に残った女性技術者の演技

隔離施設に患者を入れた段階で怪しさを感じ取り
感染していない船員を残したまま隔離してしまうというパニック状態。

「おいおい、エイリアンに登場するクルーがそんなのありか?」

と思うかもしれませんが、彼らは移民船のただの船乗りであり
軍隊ではないと考えるとこうやってパニックを起こすのも当然。
パニックする女性船員を演じられた演者さんは、なかなかに真に迫るもので圧巻でした。

どうしてエイリアンが生まれ、どうしてエイリアンは
フェイスハガーによって人間の肉体に取り付くのか。
そういう部分の謎が解き明かされる今作は
エイリアン好きとしては、なかなかに見どころがございます。

コレ以降は【ネタバレ】を含む内容になりますので視聴してから閲覧下さい

さてさて、それではここからネタバレを含む、具体的な内容を書いていこうと思います。

最初に見終えてから、最初に思った感想を紹介すると

「う~ん、使い古された内容で大きなドンデン返しもなくかったな……」

というものでした。

黒幕は狂ってしまったアンドロイドであり自分で創作する欲求を求め
長年掛けてエイリアンの研究を進め、より強いエイリアンを作り出すことを求めた。
というSF作品ではよくある展開で、登場時から怪しさ全開だったと言わざるをえません。

今回、最後の最後で同型機のアンドロイドすり替わっている。
という恐怖の終わり方を見せますが、これも視聴してる側からすると怪しい展開がそのまえに描かれており
驚き、というよりも、ですよね。感がありました。
そこは脚本・演出側として、驚き、ではなく、やっぱり感。という
安堵からの焦燥感を味あわせたかったように思います。

というのも、上でも書きましたが「未来」がわかっている訳です。
つまり、そこにどんな驚きがある展開を入れようとも
結局の帰結先は「残酷な未来」でしかない訳です。

そういう意味では奇をてらう驚きではなく
安堵からの焦燥感へと結びつけ、未来は変えられない。
ということを視聴者へと理解させながらも
後味が悪くならないように配慮をしていたように思える訳です。

物語展開でどうしても私の中で解決できない謎が……

そんな中で私の中で腑に落ちない、謎な展開があります。

壊れたアンドロイドから逃亡し、迫りくるエイリアンの追撃を躱して
移民船へと帰ってきた船員たち。しばらくして、船内に生命体反応が確認されます。
そして、医務室にて見つけたのは「フェイスハガー」のついた死体

持ち込んだのはアンドロイドであるのは間違いないでしょう。
ですが、どうやって持ち込んだのでしょうか?
貨物船へと乗り込んだ時に荷物を持っていた様子はありませんでした。
この部分なんとも謎が残ります。
フェイスハガーと思っていたのは私の勘違いだったのでしょうか?

他にも気になる部分があります。
それは、エイリアンシリーズでは、フェイスハガーを生むのは
「クィーンエイリアン」であったはずです。
しかし、今作ではそういう存在はなく。フェイスハガーが生まれています。
なんとも謎が残る部分があり、どのようにエイリアンへとつながるのか興味が付きません。

とは言え、そんな謎な部分を含めても「エイリアン」シリーズにある
SFパニックアクションは健在でした。
緊迫するシーンだけをピックアップしがちですが、緩急をうまく活かすためにも
「緩」の部分もしっかりと日常的世界観をうまく取り入れて描くことで
その後に訪れる「急」の部分をよりエキセントリックに
描くように心がけているように見受けられました。

当然ながら「プロメテウス」「エイリアン」の間の作品です。
続きモノ、とまでは言えませんが、それでも視聴しておくことで
より詳しく世界観を知ることができるかと思います。
できることなら「プロメテウス」の方は視聴しておきたいところです。

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