elude丸

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映画「天気の子」究極の二択と反感を抑える演出が秀逸。もちろん泣かされた!

   


三大夏アニメ映画、最後はやっぱりこれで決定!

三大夏アニメ映画祭りの最後を締めくくる作品を見てきました。

これまでの三大夏アニメ祭りのノミネート作品はこちら

映画「プロメア」火消しの活劇をさすがのTRIGGER作品!熱い展開が心を躍らせる!
映画「海獣の子供」映像美に惚れ込める作品。だが私的には……。

勝率としては「1勝1負」のイーブン。
どっちが勝って、どっちが負けたかは記事を読んでください。
まあ、誰の目にも明らかでしょうけどw

そして、トリを努めてくれる作品がこちら
天気の子

「君の名は。」でアニメ界において名前を知らしめた新海誠監督の最新作。
そんな実績を作ったことから配給を担当する東宝も力の入れ方にネジが飛んでおり
さまざまな企業とのコラボを行うとともに
映画映像を使ったTVCMもバンバン打ち出しており
多くの人が気になっている作品なのは間違いありません。

結論から先に言えば

さすがは新海誠監督、今回も泣かされたし心揺さぶられて面白かった。

納得した上で映画館をでることができ、書きたいことが多すぎて困るw

「君の名は。」と共通だけど
やっぱり物語の人物が真剣に走る姿
前へと進もうとするその意思を感じさせる表情
こういう要素を元に描いて演出させたら新海誠監督は本当に秀逸

また、都市部のビル群。霧に覆われる都市
下町に降る雨、雨粒の弾ける描写など。

こういうのは本当に丁寧に描かれており「さすが」の一言
いや、逆に言うと新海誠監督の作品で映像美を評価対象にするのは
もうナンセンスなのかもしれないw

今回もRADWIMPSが音楽を担当しており
映画内で効果的に楽曲が挿入されています。
とはいえ、私個人的には前作ほどのインパクトは薄かったように感じます。
別に楽曲が悪かった。というわけではないのですが……。なんでだろうか……。

さて、前置き情報はここらへんにして
ネタバレ解禁でどんどん語っていきたいと思います。
なので、これ以上は映画を観てからお楽しみください。

究極の選択を迫りながらも不快感を避ける演出が秀逸

今作の展開で興味深いのは

「世界とパートナー。どちらか一つ」

というよくある物語の設定をここに持ってきたこと。

物語でよくありがちな内容で、多くの作品で目にする展開。
展開の結果としては、両方を選択肢、超展開によって大団円という作品が少なくない。

理由は物語の展開として、大団円の方がユーザーとしても気持ちがよく終えられるから。

もしも、片一方だけ選択したとなると、批判・不満は避けようがない。
だからこそ超展開でも大団円を好むのです。

しかし、新海誠監督はそこに真っ向勝負を仕向け
人間でできることの限界からの選択を見せつけたのがこの作品。

世界を救わないという選択肢を選ばせ、エピローグにて「その後の世界」も描くことで
少年少女である、主人公「帆高」と助けられた少女「陽菜」。
その少年がどれだけ少女を救うことを強く願ったのかを描くことで
少年が持っている覚悟の強さに視聴者は一気に心を奪われてしまいます。

やはり明確な答えによって少年少女の成長を感じたとることができれば
視聴者はすんなりと世界観を受け取ることができ、気持ちよく映画館をあとにできるものです。

不快感に染まらない・不快感を容認できるための演出

映画公開前に新海誠監督へのインタビュー記事にて
「もっと叱られる映画にしたい」という風に答えられています。

「『君の名は。』に怒った人をもっと怒らせたい」――新海誠が新作に込めた覚悟

その言葉が裏付けるように
映画内では様々な主人公である少年少女に厳しい現実が突きつけられており
理不尽なことや、悲しいことなどが襲いかかります。

なのですが、観終わってみると
そういう負の感情は気持ちよく消え去っていることに気付きます。
実は、しっかりと反感を抑えるように演出が組み込まれているのです。
そう視聴者に納得してもらえるための演出展開が用意されていたのです。

例えば少年が世界を救うのではなく少女の命を助けたことについても
エピローグにて、少年と関係を持った大人たちが
了承を示す意思を見せています。
これによって「この選択肢もまた正解だった」という印象が残ります。
それに序盤の仕事がない厳しい生活でのひどい仕打ちなどを描き切ることで
社会への理不尽さや冷たさなどを投影させ
少年が世界ではなく、少女を選んだ正当性のしきい値を下げているのです。

他にも終盤にて少年が二度目の拳銃を使うシーンは
犯罪行為であり、決して許される行為ではないため反感を買うのは必然
ですが、そういう終盤を作るからこそ
少年のキャラクター性を「好青年」と設定したのだと伺えます。
誠実で性格の良い少年として描き続けることで
二度と手にしないために捨てた拳銃を、改めて手にもたせる決意の現れであることを視聴者に見せつけ
拳銃を撃ってしまうのか、どうするのかという緊迫感を視聴者に与え
緩急を見事に作り込んでいます。

これらから感じることは少年である「帆高」や「陽菜」へと向けられる
視聴者の感情の起伏について、細かくストーリーを追いかけながら
ガントチャートにしてグラフ化にでもしたような、精密さを私は感じるのです。
それは「どこか最近のディズニー作品のような緻密さ」をあわせもっており
企画へと注ぎ込んだ熱意の多さに改めて驚かされます。

最後に前作の二人がちょい役として登場しますが
この演出に関しては、新海誠監督が主導したのか?
と、疑問を覚え、どこか上からねじ込まれたかな?と邪推しています。

私は「君の名は。」はBDを購入していますが
「天気の子」も購入するのは決定するほど楽しい作品でした。

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