elude丸

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インドで「天気の子」が配給される、その偉業について

      2019/08/26


インドで「天気の子」が上映される素晴らしい偉業

今年の夏の三大アニメ映画の一つ
天気の子」がついに興行収入100億円を超えたそうです。

そんなニュースに隠れておりますが
個人的には実はこちらの方を注目しています。

「海賊版に頼らず『天気の子』を観たい」インドのアニメファン5万人の願いが、歴史を動かした。

記事に書かれていることを転記しますが

過去にインドで劇場公開された日本映画は、是枝裕和監督『万引き家族』と『ドラゴンボール超 ブロリー』の2作のみ(現地配給Vkaao調べ)。

と、その実績を見ても偉大な一歩といえるのは間違いありません。
では、なぜそこまで日本映画がインドへと輸出されなかったのか。

「ボリウッド」のインド映画産業にどうして日本映画は配給されないのか

インドには映画館が少ないのか?

いえいえ、そんなことはありません。

理由は一つ、配給会社の「儲けが期待できない」からです。

参考とさせていただく記事がこちら
インド映画 20億ドル市場を紐解く」(大和総研グループ

紹介した記事は2016年ですが、それでも近年の「インド映画事情」がわかります。
2015年で日本の次で「16億ドル」ほどの市場規模があり
2020年には「27億ドル」にも届くと考えられています。

その市場規模を下支えしている要素はなにか。
見ていただきたいのが「制作されている映像作品の数」です。

2013年、世界で7610本制作されていますが
そのうちの23%1724本インド制作なのです。
アメリカは10%ほどの738本という報告があがっています。

つまり、インド国内にて自国制作の映画が芳醇に制作されているため
海外から輸入して、面倒な権利関係などを締結して
儲かるかもわからない映像作品を映画館へと配給するのは
リスキーな商売だと言えるからです。

その結果、これまでの日本映画の歴史の中でも
2作品しかインド国内で配給されてこなかったわけです。

日本のアニメ映画が知られていないのか?いいや、そんなことない!

とはいえ、日本の作品がインドで見られていない。
というわけではない、宮崎駿監督のアニメ映画などは
インドでも有名なのは間違いない。

では、どこで見られているのか。
それが記事にもあった「海賊版」の問題につながるわけです。

先に紹介した数値で
インド国内で1724本も製作されていると紹介した。
これを「ただ多いなぁ~」とあくびをして受け止めてはいけない。

これだけの作品の「映画作品」が制作されているということは
映画作品を下支えする「作品群」はさらに大きな分母を持っていることに他ならない。

下支えする「作品群」とは
映画を作るための、もとになる原作などのネタの集まりです。
つまり、インド映画「1724本」を下支えしている
さまざまなネタの宝庫となる「作品群」があるはずなのです。

では、その下支えしている「作品群」とはなにか
それは小規模制作の映像作品です。

日本でも一時期、Vシネマと呼ばれ
レンタルビデオ店でのとみ見られる映像作品がありましたが
このような小規模の映像作品を作っては発表する
市場がインドにはあるのです。

映像作品が作られるということは
それを販売する小売店があるのも道理。
もちろん、1724本も作られる映画作品を支える作品群なので
その数は膨大で、街の雑居ビルなどによって
野ざらしのようにして映像作品が収められたメディアが販売されているのです。

結果、そういうメディア販売店があるとなると
どこから入手してきたのかわからない
海賊版を販売するような横着な店舗もでてきるわけです。

これらを踏まえて考えると
「天気の子」がインドにて署名を集めてまで見たい
と言ってくれたアニメ映画好きな人達には
感謝の気持ちを送りたくなります。

 - アニメ, 映画