elude丸

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ゲオの参戦でSVOD市場は?そしてツタヤは?どうなるレンタル業

      2017/04/20


SVODにゲオが参戦してきた。この選択はあっているのか間違っているのか

先日ビデオレンタルで知られる「ゲオ」が
映像配信サービス「ゲオチャンネル」を来年2月から開始すると発表した。

ゲオ、エイベックスと定額動画配信「ゲオチャンネル」スタート

なかなか、踏み込んだ早い対応をしてきたように私は思う。
Netflixがサービスを開始した9月にこのニュースを出したということは
もう少し前からすでに提携の話は進んでいたのだろう。
もしかすると、Netflixがサービスを開始すると言い始めた頃から
キューピッチにて話し合いはしていたのかもしれない。

実際問題、9月のこの時期にサービス展開することを発表したのも
Netflixがサービスを開始した同じ9月にすることで
ユーザーの選択肢が「Netflix」 OR 「Hulu」に集約してしまわないことを
目論んでのギリギリのニュース発表だった。私が推察するに苦肉の策だったのではないだろうか。

正直、レンタルショップ業界の現状は、なかなかに厳しい憂き目にある。

library_DVD_rental

レンタル店の現状を調べるのに
一般社団法人 日本映像ソフト協会
が、判り易いデータを公開しているので掲載させて頂く。

rental_media

グラフからも分かるようにここ数年の落ち込みは如実で
2014年レンタル店用(個人向け)の集計」では
合計金額の前年比は「91.7%」と去年から10%近くも落ち込みを見せている。

とは言え、これは個人店舗などで取り扱う、町のレンタルショップ。という括りになり
ゲオやツタヤのように全国規模で展開しているのは含まれていない。

では、そんなゲオやツタヤなどはどうなのか。
ゲオの場合には

ショップデータ

2014年までは店舗数は順調に伸ばしていたが2015年から下落。というデータから推察は難しくない。
が、個人のレンタル業界が悪いから、ゲオも合わせて悪くなっている。という理由にはならない。
無駄があった部分を整理しただけとも読むことができてしまうからだ。

もう一つの大手であるツタヤを展開している「CCC」(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)には
詳しい業務報告書が公開されていない。
上場を廃止しているため業績を報告する義務もないからなので仕方ない。

大手のツタヤやゲオの状況が見えないので、本当にレンタル業界が厳しい憂き目にあるのかは
確定できないが、中堅や町のレンタルショップは大いに衰退を始めているのは伺えた。

レンタルショップからSVODへの流れは止められない?

これまでのレンタルと言うと
店舗に出向いてDVDやBDを借りて、見終わったら返しに行く。これが一般的な流れであった。
その後、ネットで注文し、配達されたDVD・BDなどのディスクを受け取って
見終わったら専用の袋にて返送する。という形に簡略化したサービスが始まった。
私も何度か利用したことがあるが、ネットで簡単に注文できるのは便利だった。

便利だった理由の一つは、わざわざレンタルショップに出向かずに
商品をネット上で選べるという利点があったからだ。
ユーザーがそれらの利点を受け入れ始めたのなら簡略化できることは、さらに簡略化したくなる。
これがユーザー心理と言える。面倒なことは、誰がやっても面倒なのだ。
それに対して対価を求められるなら、別の便利なサービスへと移ってしまう。
それはある意味で、水は高いところから低い所にしか流れない。のに近く
人はより便利なサービスを利用したくなり、それを経験すると簡単には抜け出せなくなる。

そう考えた時、ゲオの参入には今後のレンタル業界。
というよりも、コンテンツをユーザーへと届けるプラットフォームとしての生き残りに
参入せざるを得なかったのではないだろうか。

今回のニュース発表にてゲオはSVODへと参入を決定したことになる。
さて、そうなると残されたレンタル業界の巨星
「ツタヤ」がどのように出てくるのか、今後はこれが注目される。

実際、ツタヤもこのままではイケないことは理解しているのではないだろうか。
というのも、ここ最近。レンタル事業だけでなく店舗内で本を売り始めたり
ゲームを取り扱ったりと様々なコンテンツを取り扱うビジネス形態へと変容を遂げている。
それはレンタル事業だけでは採算が取れない・取りにくくなっているの裏付けであろうことは推察できる。

つまり、ツタヤとしてもレンタル業界がこのままでは厳しいと
理解を進めており、新しい方策を模索しているところで今回のゲオの発表だ。
内部ではなかなかの激震だったのではないだろうか。そんな推察が私にはある。

今頃、会議は喧々諤々だろう。SVODを追随するのか、レンタルをこのまま進めるのか。
とはいえ、時間は有限ですでにもう残り少ない。

ゲオは準備をしっかりとしていての先日の発表だ。
準備なしとなると、さらに発表・参入の時期はずれ込むことになることは誰の目にも明らか。
その頃には「Netflix」 OR 「Hulu」 OR 「ゲオ」
その他にも様々なVODが展開しており、すでにユーザーを喰い尽くしが終わった後。
……これでは目も当てられない。

さてさて、本当にSVODが多いに盛り上がってきました。
と、同時にレンタル事業がなかなか恐ろしいことになりそうだ……。
活路を見出すとなると、やはりエロの力しかないのだろうか?

結論としては「撤退」を余儀なくされた国産SVOD

さて、そんな記事を書いてから「2年」あまりが立った。
数年はサービスを展開し、さまざまな形でユーザーの取り込みを図ってきたことだろう。
「ゲオチャンネル」が結果として選んだのは「撤退」であった。

アダルト込みの見放題配信「ゲオチャンネル」が6月でサービス終了

日本でも利用者が少なくない「アダルト」を含む形で
日本独自、国産SVODとしての利点を発揮させてきたようだが……。

結果としては「撤退」という結果になってしまった。

根本的にSVODはコンテンツをどれだけ集められるか。という部分に集約する。
コンテンツは国内だけでなく、海外の方がさらに多く市場規模に比例して増えていく。
そうなった時、日本国内だけで動こうとした時には、難しい側面があるのもわかっていたことではある。

そういう意味では「アダルト」へと触手を伸ばしたことは有りだったと思える。
とはいえ、有りだと思えるのは私が男性であり、そういうコンテンツを楽しむからだろう。
だが、アダルトを取り扱うということは、それを嫌煙する男性層や
そもそも見る価値を見いだせない女性層からは嫌われることを意味しており
「諸刃の剣」だったのは間違いない。

結果から見ると、諸刃の剣にてゲオは自ら自分の身体を傷めてしまったようにも見える。

さて、この記事を見なおしているときに、ゲオのショップデータを改めて確認させてもらった。
2014年から2015年にショップ店舗が少なくなっているが、その後は盛り返している。
しかし、その同時期に「ゲオチャンネル」を始めていたことを考えると
どうにもチグハグなことを行っているように思えてならない。

「ゲオチャンネル」を盛り上げたいのならば
足かせになるであろう、実店舗というのは増やす必要などない。
しかし、実際には実店舗を増やしそして「ゲオチャンネル」を撤退へと舵切りしている。

そこで私が推察するのは「SVOD推進派」「レンタルショップ保守派」のような
対立構造が社内にあったのではないだろうか。
その結果、「レンタルショップ保守派」が勝ち、「SVOD推進派」は撤退を余儀なくされた。

どうにもサイロ化してしまっているように思えてならない。

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